健康診断で異常を指摘された方へ
高血圧・コレステロール・中性脂肪・血糖値・尿酸値の異常は、生活習慣病のサインかもしれません。
- 健康診断で再検査をすすめられた
- 数値が高いと言われたが、特に症状はない
そんな理由で受診をためらっていませんか?
高血圧、脂質異常症(コレステロール・中性脂肪)、高血糖、尿酸値の異常は、いずれも放置していると心臓病・脳卒中・腎臓病などの重大な疾患につながるリスクが高まります。症状が出ないうちに適切な対応をすることが、将来の健康を守る第一歩です。
当院では、生活習慣やリスクを丁寧に評価し、薬に頼りすぎず、生活改善も含めた実践的な治療を行っています。
よくある指摘項目とその意味
高血圧(血圧が高いと言われた方)
- 正常値:収縮期血圧(上)/120mmHg未満、拡張期血圧(下)80mmHg未満
- 高血圧の目安:収縮期 140mmHg以上 または 拡張期 90mmHg以上
血圧が高い状態が続くと、動脈硬化が進み、脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まります。自覚症状がなくても、定期的な測定とコントロールが必要です。
コレステロール値が高い(LDL・HDL)
LDL(悪玉)コレステロール
- 正常値:120mg/dL未満(リスクが高い人では100mg/dL未満が望ましい)
- 高値:140mg/dL以上
HDL(善玉)コレステロール
- 正常値:40mg/dL以上
- 低値:40mg/dL未満
LDLが高く、HDLが低い状態は動脈硬化を進行させるリスクが高まるため、食事や運動、場合によっては薬による治療が必要です。
中性脂肪(トリグリセリド)
- 正常値:150mg/dL未満
- 高値:150mg/dL以上(特に300mg/dL以上は要注意)
中性脂肪は食後に上昇しやすく、アルコールや炭水化物の摂りすぎで悪化します。肥満・脂肪肝との関連も深いため、早めの改善が重要です。
血糖値(空腹時血糖・HbA1c)
空腹時血糖
- 正常値:100mg/dL未満
- 境界型(糖尿病予備軍):100〜125mg/dL
- 糖尿病型:126mg/dL以上
HbA1c(過去1〜2か月の平均血糖)
- 正常値:5.6%未満
- 境界型:5.6〜6.4%
- 糖尿病型:6.5%以上
高血糖が続くと、網膜症・腎症・神経障害などの合併症につながるため、早期の対応が必要です。
尿酸値
正常値
- 男性:7.0mg/dL未満
- 女性:6.0mg/dL未満
高値(高尿酸血症)
- 7.0mg/dL以上(痛風リスクは8.0mg/dL以上で特に高まる)
尿酸値が高い状態が続くと、「痛風」だけでなく、腎機能障害や心血管疾患のリスクにもつながります。数値が高いだけでも治療の対象となることがあります。
まとめ
各検査項目の「正常値」は、年齢・性別・疾患の有無などによって多少変動することがあります。あくまで目安として、「一項目でも異常値があれば無視せず、生活習慣の見直しや医師への相談」が重要です。
異常値を指摘されたとき、どうすればいい?
- 数値がどのくらい高いか(境界域か、治療が必要なレベルか)
- 複数の項目が同時に異常なのか(メタボリック症候群のリスク)
- 生活習慣や家族歴などの背景はどうか
こうした視点から、単なる数値の異常ではなく、体全体のリスクを総合的に評価することが大切です。
当院では、再検査の実施はもちろん、生活習慣の見直し、食事・運動指導、必要に応じた薬物療法の提案まで、一人ひとりに合ったサポートを行っています。
「まだ症状がないから大丈夫」――そう思った今こそ、受診のタイミングです。
健康診断は、体からの“予兆”を知らせてくれる貴重なチャンスです。 症状が出てからでは遅い病気も、早めに対策すれば十分に予防・改善が可能です。
- どこに相談すればいいかわからない
- 薬を飲みたくないけど、このままで大丈夫か不安
そんなときは、ぜひお気軽にご相談ください。