突然の発作や意識消失でお困りの方へ
「急に意識を失って倒れた」「周囲の呼びかけに反応せず、ぼんやりしたままだった」「突然けいれんが起きた」――このような症状は、てんかんやその他の意識障害が関係している可能性があります。
一度きりの発作であっても、脳の異常な電気活動によって生じるてんかん発作であることがあります。また、脳の病気だけでなく、心臓や代謝の異常、ストレスなどが原因で似たような症状が現れることもあり、正確な診断がとても重要です。
当院では、脳神経内科専門医が詳しく問診・診察を行い、必要に応じて脳波検査やMRI、血液検査などを組み合わせて原因を特定し、的確な治療をご提案します。
このような症状はありませんか?
- 突然、意識を失って倒れたことがある
- 数十秒〜数分、ぼーっとして反応がなかった
- 突然、手足がガクガクとけいれんした
- 発作のあと、本人が状況を覚えていない
- 睡眠中に舌を噛んでいた、失禁していた
- 体が硬直し、目が上を向いていた
これらの症状がある場合、「てんかん」や「一時的な意識障害」が考えられます。繰り返す発作がなくても、一度の発作から精密な検査が必要です。
てんかんとは
てんかんは、脳の神経細胞の過剰な電気的興奮によって引き起こされる慢性の神経疾患です。突然のけいれん発作だけでなく、意識がもうろうとするような軽度の発作も含まれます。
主なてんかん発作のタイプ
- 全般発作:脳全体から同時に発作が起き、意識消失や全身けいれんが見られます
- 焦点発作(部分発作):脳の一部から発作が始まり、手足のけいれんや感覚異常、意識の混濁が起こることがあります
- 欠神発作:子どもに多く、「急に反応がなくなる」「話しかけても一瞬固まる」などの症状が特徴です
意識障害の原因
意識を失う・意識がもうろうとする症状の背景には、てんかん以外にも以下のような病気が隠れていることがあります。
- 脳卒中(脳梗塞・脳出血)
- 一過性脳虚血発作(TIA)
- 低血糖、電解質異常、肝性脳症などの代謝性障害
- 心原性の失神(不整脈など)
- 心因性非てんかん発作(PNES)
- 睡眠障害(ナルコレプシーなど)
「てんかんだと思っていたら、別の病気だった」というケースも珍しくありません。早期に正しい診断を受けることが大切です。
当院での検査・診療
当院では、以下のような検査を組み合わせて、発作や意識障害の原因を探ります。
- 脳波検査(てんかん性活動の有無を確認)
- 頭部MRI(脳腫瘍・脳梗塞などの評価)
- 血液検査(代謝異常・感染症などの除外)
- 心電図(心臓性の失神との鑑別)
- 必要に応じて外部専門機関と連携し精密検査も可能です
まとめ:一度の発作でも、早めの受診を
「一回だけだから大丈夫」「疲れていただけかも」と思っていても、重大な疾患のサインであることがあります。とくに、発作を繰り返す場合や、周囲から症状を指摘された場合は、早めの受診が重要です。
当院では、ご本人だけでなく、ご家族からの情報も大切にしながら診療を行っています。突然の発作・意識障害が心配な方は、お気軽にご相談ください。